生活習慣病 – 高脂血・心筋梗塞、脳梗塞

水素豊富電解水は塩分感受性ラットの老化による心臓・腎臓傷害を改善
学術雑誌名 Med. Gas Res. 2013, 3:26
表題 Amerioration of cardio-renal injury with aging in dahal salt-sennsitive Rats by H2-enriched electroryzed water(訳:水素豊富電解水は塩分感受性ラットの老化による心臓・腎臓傷害を改善する)
著者 Wan-Jun Zha et al(東北大医、日本トリム)
概要 これまでを水素水投与により腎障害が抑制されることがわかってきている。Dahl-塩分感受性のラットは老化により血圧上昇を伴った腎および心臓の障害を発症する。本報では高濃度水素水を老化経過に沿って長期投与してその効果を検討した。試験は①通常水、②電解水素豊富水、③水素を脱気した電解水の3群に分けて48週間投与して比較検討した。3群の間に血圧変動に対する効果には差異がなかったが心臓、腎臓の機能に関した病態の進行は②電解水素水群に明らかな改善が認められた。酸化ストレスと炎症に起因する病態変化を改善したと推察された。
急性脳梗塞患者に対する水素豊富水の静脈内投与の安全性:初期臨床試験 
学術雑誌名 Med. Gas Res. 2013, 3:13
表題 Safety of intravenous administration of hydrogen-enriched fluid in patients with acute cerebral ischemia:
 initial clinical studies (訳:急性脳梗塞患者に対する水素豊富水の静脈内投与の安全性:初期臨床試験)
著者 K. Nagatani et al(防衛医大神経外科)
概要 これまで脳梗塞に対する水素療法のほとんどが数人の患者を対象とした試験的研究あるいは動物試験であり、急性脳梗塞に対する水素水投与の有用性と危険性等に関する情報が不足している。本研究は急性脳梗塞患者に対し水素水投与のメリットとリスクを試験的に調べることを目的とした。 方法:本研究では急性脳梗塞で入院した38人の患者を対象に非盲検法、非無作為法により急性脳梗塞の診断後直ちにedaravoneに加えて水素豊富水を静脈内投与した。具体的には、発症後3時間以内にt-PA投与するか、t-PA投与と同時に水素水とedaravone投与を開始した。 結果:合併症は下痢が一人、心不全が一人見られたが生化学試験、尿試験、ECG、胸部X線等において悪化は認められなかった。また、NIH発作指標値(NIHSS)は試験開始時と7,30、90日に測定したが、経時的に減少した。早期の再貫通はt-PA投与した11人中4人に見られた。出血性変化は2人に認められた。t-PA投与したどの患者にも頭蓋内出血兆候は観察されなかった。 結論:本試験の結果から水素豊富水の静脈内投与はt-PA投与の有無にかかわらず急性脳梗塞患者に対して安全であることが認められた。
急性脳梗塞患者に対する水素ガス吸引療法の安全性に関する基礎的研究
学術雑誌名 Med. Gas Res. 2012, 2:21 doi:10.1186/2045-9912-2-21
表題 A basic study on molecular hydrogen (H2) inhalation in acute cerebral ischemia patients for safety check
 with physiological parameters and measurement of blood H2 level(訳:急性脳梗塞患者に対する分子水素吸引治療の安全性テェックのための生理的パラメーター及び血中水素濃度の測定に関する基礎的研究)
著者 H. Ono et al(西嶋病院、ピッツバーグ大)
概要 1.背景:動物実験において分子水素は種々の臓器の虚血再環流障害、移植組織の保全性、外傷並びに手術による傷害、腸や肺の炎症等多岐にわたる疾患の予防改善作用が報告されその安全性も確認されている。しかしながら、臨床において脳虚血患者は老齢者が対象となりH2処理に際して適応される患者における安全性情報が必要である。本報ではこれらの患者に対するH2吸引処理の可能性試験としてH2吸入後のH2の体内搬送及び血中濃度の測定を実施した。
2.方法:動脈血及び静脈血中のH2濃度は3人の患者に対してそれぞれ4%及び3%H2ガス吸引の前、中、後にガスクロマト法で測定し同時に生理的パラメーターも測定した。データの一貫性を確認するため10人の患者の静脈血中の水素濃度を吸引30分終了直後に測定した。
3.結果:血中の水素ガス濃度はH2吸引後20分で平衡に達しそのレベルは動物実験で報告されている濃度と同レベルであった。水素吸引を中断すると血中水素濃度は急速に減少し、動脈では6分、静脈では18分で平衡値の10%に下がった。3人の患者の生理的パラメーターは水素処理によっても変わらなかった。10人の患者での確認試験においては30分吸引処理後の水素濃度はばらつきがあったがより注意深く操作することにより改善が見られた。
4.結論:少なくとも3%濃度の水素ガスを吸引すると30分後の血中には
動物実験で報告されている濃度と同等の十分なH2が得られることがわかり安全性の点でも問題はなかった。しかしながら、吸引によるH2の運送にはさらなる改善が必要であろう。
水素水はヒト脳梗塞において既存薬との併用効果がある
学術雑誌名 Med. Gas Res. 7 June (2011)
表題 Improved brain MRI in the acute brain stem infarct sites treated with hydroxyl radical scavengers,
Edaravone and hydrogen, as compared to Evalavone alone. A non-controled study.(訳:ヒト急性脳梗塞の臨床試験においてヒドロキシラジカル捕捉剤である脳保護薬Edaravone単独とEdaravone+ 水素併用の効果をMRI指標で比較した。
著者 H. Ohno et al(西島病院、防衛医科大学)
概要 急性脳梗塞をMIR指標で評価する場合、初期の山波(rDWI)と谷波(rADC)及び治癒日数(梗塞はあるが擬似的な自然治癒日数)により治療効果を判定する。 急性脳梗塞に対する薬物療法として臨床的には活性酸素のヒドロキシラジカル(OH・)捕捉剤である脳保護薬のEdaravoneが用いられるが本試験においてはEdaravone単独投与群(E群)とEdaravone+水素豊富水投与群(EH群)を上述の評価法によって比較した。
ラット心臓の虚血/再還流障害の改善作用
学術雑誌名 J. Heart and Lung Transplantation.
表題 Amelioration of rat cardiac cold ischemia/reperfusion injury with inhaled hydrogen or carbon monoxide,
 or both(水素ガスまたは一酸化炭素、或いは両者の吸引によってラットの心筋の冷却虚血―再還流による障害が改善される)
著者 Atsunori Nakao et al. (ピッツバーグ大学、クリーブランドクリニック他)
概要 同種ラットを用いて異所性に移殖した心臓に、冷却虚血/再還流を施して生じる心筋障害について、生存率、形態観察、アポトーシス(プログラム細胞死)、マーカー遺伝子の変動等を指標として、水素ガス、一酸化炭素、または両者を一緒に吸引 する事により障害に対する影響を検討した。
水素ガス吸引により心筋梗塞-再潅流による梗塞部位の傷害が軽減する
学術雑誌名 Biochem. Biophys. Res. Commun., 373(2008), p30-35
表題 Inhalation of hydrogen gas reduces infarct size in the rat model of myocardial Ischemia-reperfusion injuly(水素ガス吸引によってラットの心筋虚血―再還流傷害による梗塞サイズが減少する)
著者 Kentaro Hayashi et al(所属機関 慶応大学医学部、日本医科大学)
概要 水素(H2) ガス吸引によって、脳や肝臓の虚血―再還流傷害による梗塞量が減少する事が、齧歯類(げっしるい)で明らかにされてきた。 医療応用を考える時、冠動脈の血管形成による再貫通は、日常的に行われているので、水素ガスの併用を検討する意義は大きい。 分離した心臓を用いて検討した結果、水素ガスは虚血―再貫通による左心室通気機能の 回復を増強した。吸引した水素ガスは、結紮虚血部位に速やかに運ばれ、血流の回復に利用される。 水素ガスは、燃焼する危険以下の安全な濃度で吸引することによ り、血行動態を変えることなく、有害な左心室再構築を防ぐことによって、虚血―再還流による梗塞サイズを減少した。 すなわち水素ガスは、冠動脈再開通に合わせて用いることにより、虚血―再還流傷害を軽減する有用な治療法として期待できる。